
心を動かすマーケティング
マーケティングから日本コカコーラの社長になった著者の自伝。
顧客の視点、現場を大切にする、とことんこだわってやる
人と違ったことをやるなど成功した人の持っている考え方と経験を
読む人に感じさせてくれる本だ。
心を動かすマーケティング
魚谷雅彦 著
ダイヤモンド社 刊
2009/8/6 第1刷発行
238ページ
¥1500E
心を動かすマーケティング 目次
序章
はじめに 003
予想もしなかった日本コカ・コーラヘの入社 014
取締役上級副社長として出社した日、いきなりの課題 014
もう出来上がっている会社に、入っても意味はない 017
変革のリーダーになる、日本人のトップを入れよ 020
100万台の自動販売機とニ万人のスタッフが商品を売ってくれる 023
この若い上司は、果たして本気なのか 026
第1章 マーケテイングシステム 030
瓶詰め=ポトリングと販売は別の会社が行うというシステム 03。
日本を代表する企業が、コカ・コーラのボトラ一社に 033
一二〇年以上変わらない商品が、なぜ今も売れ続けるのか 036
難しい日本のマーケットで、いかにシェアを大きくするか 040
ボトラ一社とのよい緊張関係があるからこそ 043
第2章 原点は人に喜んでもらうこと 048
アメリカという国への興味をかき立てた同志社創設者、新島襄 050
マーケティングを標榜していた会社 053
床に座り込み、這いつくばる。まずはそんな営業の仕事から 55
営業の仕事をマーケティング発想で変えていく 058
垣間見たアメリカという国、アメリカ人の生活 061
念願のプロダクトマネージャーに 063
金融機関への転身。そして、外賛系メーカーとの出会い 064
第3章 顧客は見えているか 068
二四時間、いつでもどこでも、顧客のことを考えよ 068
「商品さえよければ」「営業力さえあれば」売れるという発想の危険 071
一週間後に決まっていたCM撮影。しかし、許可はできない 073
だから飲料の業界を知らない人は困るんだ、というお叱りの声 076
感動したCMをつくった演出家に、いきなり仕事を頼む 079
ターゲットとなる男性の心に届くものは、果たして何か 082
行着きついた画期的な広告プランを襲った悲劇 085
六〇〇人のポトラ一社幹部に、いかに自分の気持ちを伝えるか 088
四四〇〇万通という記録的な応募があった懸賞プレゼント 92
第4章 現場に足を運んでいるか 096
現場にモノが売れていく現場にこそ、マーケットの本質はある 096
何をやるか、だけではなく、何をやらないか、も戦略 099
誰に一番飲んでほしいのか、でネーミングに入れた一文字 102
調査データは三日分。以降、調査は行わなかった 105
絶対、妥協はしない。締め切り間際までこだわったモデル選び 108
生産が間に合わない、うれしい悲鳴。そして、週二〇〇本のヒット記録 112
第5章 飛びぬけた商品を提供できているか 116
似たような商品で勝負しようとしていないか 116
「平均点」のマーケティングは失敗する 117
マーケティングとは、「明日」のために行うもの120
素早く一位を獲得したらその地位は簡単には変わらない124
成功体験が失敗を招く 126
第6章 最後までやり抜いているか 130
キャリアの中で、あれこそ最大の危機だったという経験 130
会社が売却され、それまでの約束が白紙に戻る133
これからはアトランタ本社で日本の広告をチェックする、という方針変更136
人間関係だけで仕事をしているのか。挑発に燃えた営業 139
ビジネスプロセスの起点は「お客さま」であるべき 142
「QOO(クー)」のきっかけは、営業からの声だった 147
よくぞここまで変わってくれた。経営トップの感激 151
第7章 人の心を動かしているか 154
コカ・コーラのシステム全体の「構造改革」に取り組む154
社長代理的なポジションとともに、マーケティングに戻る 157
再び大きくシェアを落としたジョージアに挑む 160
たかが缶コーヒー、されど缶コーヒー 163
小手先、表面的なクリエイティブを避けるために 166
広告やマーケティングは「費用」ではなく「投資」 169
もう一度だけチャンスが欲しい、と言った広告代理店173
第8章 関係者を巻き込んでいるか 180
どうしてこの商品をつくりたいのか、常にまわりに語れるか180
壁に直面したとき、マーケターの真価が問われる 183
いよいよコカ・コーラブランドのマーケティングを 185
広告だけでは売れない。統合マーケティングの強さ 189
第9章 常識にチャレンジできるか 194
無難にやり過ごす発想から、新しい価値は生まれない 194
社長就任パーティで行った、プレゼンテーション 195
機能の統合という世界の先端モデルヘ 198
社員へのサプライズにこだわった「こころざし読本」 200
新商品の提案は、A4の紙-枚、釈明は三分で 203
日本で約二五〇万台のうち、約100万台を有する 208
おサイフケ一夕イとのコラボレーション 210
人に、環境にやさしい自動販売機をつくるという取り組み 212
終章 マーケテイングとは経営そのものである 218
成功している企業というのは、実は現場が強い 218
NTTドコモのブランド改革のお手伝いをする 221
日本企業には、まだまだできることがある 226
変化に対応するとは、ニーズに応えることではない 228
マーケティングに絶対の原理はない 231
おわりに 235