
「常識」の日本史
日本史の解釈が教科書でならったものとまったく違ってくる
爽快なショートストリーになっています。
歴史学者が、学者ゆえに囚われた考えや行動で説明してきた歴史は
試験のために覚えにくかったのも、なぜか不自然だったからなのではと
思えてきます。
現代に書かれた教科書と違う日本史、一度読んでおくべきだと思います。
「常識」の日本史
歴史の嘘と真実を見抜く
2009年7月22日 第1版第1刷発行
井 沢 元 彦 著
P H P 研 究 所 刊
299ページ
¥1500E
「常識」の日本史 目次
序章 『日本書紀』は信用できるのか 007
▼日本の歴史学への疑問
「あなたは、企業の創業者が
身内に書かせた社史を頭から信用しますか?」
第1章 邪馬台国の〝台″はなぜ「タイ」と読むのか 027
▼古書や言語学から考える歴史
「あなたは、なぜ〝行動″を『こうどう』、
″行灯″を『あんどん』と読むのか、知っていますか?」
第二章 聖徳太子はなぜ憲法十七条を制定したのか 037
▼何事も話し合いで決める日本人の行動原理
「あなたは、日本人が談合を好むのを
どうしてか、知っていますか?」
第三章 奈良の大仏はなぜ「捨てられた」のか 055
▼日本社会の基礎にある怨霊信仰
「あなたは、今使っているテレビが壊れた場合、
新しいものに変えることを普通だと思いませんか?」
第四章 『源氏物語』はなぜつくられたのか 069
▼日本人の文学による怨霊鎮魂
「あなたは、阪神タイガースの球団事務所にいる女性が
『光ジャイアンツ物語』を書くなんていうことが信じられますか?」
第五章 源実朝はなぜ暗殺されたのか 085
▼仮説から結論を導き出す方法
「あなたは、労働組合の代表が会社社長と
仲良くしていることを許せますか?」
第六章 足利義満はなぜ突然死したのか 107
▼史料を疑うことで見えてくる真相
「あなたは、ある資産家が病気で死ぬことが分かったとき、
その人が何も言い残さずに死んでいくことがあり得ると思いますか?」
第七章 山本勘助はなぜ実在を否定されたの 123
▼近代実証史学の最大の犠牲者
「あなたは、息子が書いた父親の伝記に
悪口が書いてあると思いますか?」
第八章上杉謙信は武田信玄と一騎打ちをしたのか 137
▼歴史を見えなくさせる権威主義
「あなたは、『スパイダーマン』が
どんな人物か知っていますか?」
第九章 僧侶はなぜ武器を捨てたの 155
▼「政教分離」の知られざる信長の功績
「あなたは、なぜお坊さんは
丸腰だと信じているのですか?」
第十章 織田信長は宗教弾圧者か 187
▼歴史に対する大きな認識不足と誤解
「あなたは、八百長で恥をかかされて、
平然としていることができますか?」
第十一章 豊臣秀吉はなぜ朝鮮出兵をしたのか 205
▼史料からは見ることができない歴史の裏側
「あなたの周りには物事が上手くいっている時は文句を言わなかったのに、
失敗した途端に『俺はやっばり失敗すると思っていた』と言う人はいませんか?」
第十二章 徳川綱吉は本当にバカ殿か 225
▼表面的なあり方にとらわれている歴史学
「あなたは、人間の意識革命をするためには、
劇薬が必要なことを知っていますか?」
第十三章 徳川吉宗は本当に名君か 245
▼経済から考えるまったく異なる人物評価
「あなたは、民間がお金をたくさん使うことが、
国を豊かにするのを知っていますか?」
第十四章 田沼意次は本当に汚職政治家か 259
▼昔ながらのイメージがぬぐいされない理由
「あなたは、日本の政府がカジノや売春業で
国家財政をうるおすことに賛成できますか?」
第十五章 明治維新はなぜ十五年もかかったのか 275
▼朱子学による非現実的な空理空論
「あなたは、数百年前の防犯・防災道具が
今の時代で使えると思いますか?」
あとがき