
営業と詐欺のあいだ
前半は、一流の営業マンの手口を紹介し、後半は、詐欺やカルトなどの
騙しの手口を公開している。
一流セールスマンが伝える3つのこととは、
1.「メリット」------この商品をかえばあなたは、幸せになれる。
2.「信頼」------たくさんある商品の中で、この商品こそがあなたの求めるものです。
3.「価格」-----あなたは、適正な価格で買おうとしています。
これは、後半で伝えている詐欺やカルトの手口と比べると似ている。
営業と詐欺の違いは社会に役立ちたいという気持ちでやっているかどうかだと
著者はいっている。
売ることにこだわった瞬間から、グレーゾーンにはいり、営業から詐欺へと
踏み出すという。
営業と詐欺は、紙一重だから、この本を読んで
詐欺やカルトの手口を知って、引っかからない
ようにすることは、重要だ。
営業と詐欺のあいだ
坂口 孝則 著
幻冬舎 刊
2008/11/30 第2刷発行
214ページ
¥740E
営業と詐欺のあいだ 目次
はじめに 3
第一章交渉術-----世界一のセールスマンが考えているたった一つのこと 17
人が財布を開くとき 18
あなたにしのびよる一流セールスマンが伝える三つのこと 20
売れるセールスマンは「いい人」に見える 23
商品をお客の手に取らせたら勝ち 25
就職活動とは営業活動である 27
一流のセールスマンはお客に質問する 30
今買わないとなくなります 32
今買わないと損をします 33
人の3倍売る技術 36
誤解させてでも信頼を勝ち取る技術 36
私は誰で、あなたは誰なのか? 42
信頼させるために生い立ちを伝える 45
つながりを強調する 46
松下さん・トヨタさんの仕事で権威性を持たせる 48
価格の話になれば、セールスマンは勝っている 49
価格をめぐる、わが闘争 54
第二章 コールドリーディング
-----OLが絶対に外れない占い師に大金をつぎ込むまで 59
あなたのことはすべてお見通し 60
コンサルタントという売脳業 62
誰もが自分にしか興味がない 63
自分に当てはまることはみんなにも当てはまる 65
株式で大儲けするなんて簡単だ 60
誰もが相場予想屋になれる 71
ユリ・ゲラーと「奇跡の水」の共通点 74
「奇跡の水」にすがりたい人たち 76
科学は万全ではないというのは本当か 79
人は「分かってくれる人」を求めている 81
褒め殺しで人は財布を開く 84
第三章ウェブ販売・コピーライティング・マーケティング
-----目立ちたがり屋資本主義の行く先 87
ネットに跋扈する素人たち 88
「株式投資で3億円稼ぐ方法」で3億円稼ぐ方法 90
具体的な儲かる方法のさわりを伝える 94
個性的な人は凡庸な仕掛けにひっかかる 97
商品を売りたいなら人生の逆転劇を描こう 102
売れる商品は「解決策」型 103
インターネットの中の素晴らしき新世界 105
1枚の八ガキが1万円に変わる日 107
注文させる封筒とチラシの工夫 109
メール時代のラブ・レター 113
第四章 悪質商法・押し売り-----最高の知性が罠にかかるとき 121
すべてのセールスマンは詐欺師になる可能性がある 122
善良な市民はみな潜在的詐欺被害者 125
他者をどこまで信頼するか? 131
ドアの向こうには魔物が潜んでいる 133
悪質商法博覧会 139
相手のペースに巻き込まれてはいけない 141
「絶対毛が生える」頭皮薬を使う人の手は毛むくじやらか 144
ネズミ講の説得に見る、常識をくつがえす技術 147
「胴元 takes allという原則 149
恐怖と焦りがお金を失わせる 151
一瞬の苦悩を100万円で解決してしまうとき 156
第五章マインド・コントロール-----洗脳天国、幸福はいつも未知なもの 159
私のものはあなたのもの、あなたのものはあなたのもの 160
誰もがカルト宗教・自己啓発セミナーに堕ちていく 171
今日も誰かがどこかで洗脳されている 172
異空間ワンダーワールドへようこそ 174
マインド・コントローラーが使う、洗脳加速原理 175
いつかマインド・コントロールされる日 179
第六章 撃退法-----売り手はあなたを知的ゲームに誘っている 183
最高の営業マンと詐欺は背中合わせ 184
いつか自分自身まで騙す 186
騙されるだけでは哀しすぎる 188
自分だけが特別などありえない 193
最強の売り手たちが泣き出す日 194
カルト宗教という勧誘者 198
ホリ工モン絶対主義! 200
いかにきちんとお金を奪われるかを考える 202
おわりに 208